企画展
出会いに偶然はない。すべてに理由がある。
イベント日時
【終了】2023年9月23日(土)〜11月26日(日)入場料・参加方法
一般:300円、高校生以下:無料
スイトピア友の会会員は、会員証提示により1回無料。
(年1回有料展招待適用)
障害者手帳所持者および介護者1名は無料。
休館日:毎週火曜日、9/25(月)、10/11(水)、11/6(月)、24(金)
「有由有縁(ゆうゆゆうえん)」。文豪川端康成が好んだとして知られるこの言葉は、人との出会いや物事との関わりに偶然などなく、理由があって縁を結んでいるという意味を持ちます。まさに、私たちの日常は、多くの出会いに満ちています。師や友、仲間との出会いは、人生に彩りを与えてくれるでしょう。しかし、出会いは、人に限ったものではありません。風景や食べ物、本や映画、趣味やスポーツ、形のあるものないもの、どんな小さな出会いも、それはかけがえのない唯一人の「わたし」という存在をかたち作る一要素となるものです。
日本画家 土屋禮一(※)は、画業の中心に風景画を描いてきました。そのきっかけは、久しぶりに帰ったふるさとの風景が、それまでと全く違うとても大切なものと感じられたという体験にあったと言います。この体験=出会いを通じて、日本人の心の奥深くに共通する「なつかしさ」というようなものを自然の中に感じ、魅せられてきました。そして、「なつかしさ」を求めてきた画家の眼差しは、多くの出会いを大切に心に捉え、近年では、描かれる対象は、動物たちをはじめ、新たな広がりを見せています。
本展では、かつて恩師加藤栄三・東一兄弟が描いた雷神風神へと連なる「出現(雷神)」「青空騒ぐ(風神)」の初の同時展示を始め、近作を中心に、出会い、魅せられ、眼差しを注いできたものたちをご紹介します。
※ 禮は、しめすへんに豊
出現(雷神)2021 / 青空騒ぐ(風神)2022 / 自画像(素描) 1971
紅雲譜 1996
海の哲人 2019 / 雄飛 2017
岐阜県養老町出身。大垣南高等学校卒業。武蔵野美術大学で学び、加藤東一に師事。1998年 瑞龍寺本堂障壁画完成。翌年岐阜県美術館にて記念展。2007年 日本藝術院賞受賞。2012年 大垣市スイトピアセンター開館20周年記念「土屋禮一展〜なつかしさを求めて〜」。2019年 大嘗祭後の大饗の儀に飾る「主基地方風俗歌屏風」を担当する。父は日本画家 土屋輝雄(1909-1962)。現在 日本藝術院会員、日展副理事長、金沢美術工芸大学名誉教授・客員教授、名古屋芸術大学特別客員教授